誰もが夢中になったアイテムから、SNSなどで盛り上がったものまで、2019年のビューティ界を大いに賑わせた、12のトレンドキーワードをピックアップ。
ベストトレンドキーワードに輝いた「光を味方をつける」。いま求められている肌は作り込んだツヤ感ではなく、自然光のようなナチュラルな光を帯びた肌。そんな光をまとえるアイテムが今年のトレンドを象徴していました。光をはなったような濡れツヤ感を演出するハイライトや肌のトーンアップを叶えるベースメイクアイテムなどが「@cosmeベストコスメアワード2019」にもランクインしました。
撮影/甲斐寛代・出川 光
2019年上半期はリップが大豊作。なかには、発売前から大きな注目を集めていたアイテムも!「シャネル」をはじめ、数十色の新色を大量リリースする人気ブランドも多く「どれもかわいすぎて選べない!」とコスメラバーからはうれしい悲鳴が。さらに「ディオール」や「イヴ・サンローラン」からは、見ているだけでもウキウキするようなキャッチーなルックスの新作リップがお目見え。その他にも濃密なツヤのリキッドルージュやいつものリップに重ねてもかわいいキラキラグロスなどが登場! テクスチャーや発色などバラエティ豊富で、リップメイクの楽しさがさらに広がりました。
人工的なツヤ感ではなく、もたらされるのはあくまで自然な光。そんな、肌トーンをさりげなくアップさせるようなアイテムの台頭が目立ちました。「ローラ メルシエ」や「SUQQU」の新作パウダーは、目の下や頬の高い位置にさっとのせることで、肌の質感を変えることなく透明な光でトーンアップ。「RMK」からは、光を透過させるツヤが簡単に手に入る名品も登場。光を味方につけることで、春夏の明るい太陽に似合う肌が作れるのは、2019年上半期の大きなトピックス!
さっと塗れて時短にもなるし、ルックスもスマートな“棒コスメ”。デパコスからプチプラまで、さまざまなブランドから名品が多数登場しました。ジャンルも多岐にわたっていて、ファンデーション、メイクアップベース、コンシーラー、ハイライト、シェーディング、チークなどさまざま。ポーチにINもしやすいので、持ち歩きにも便利。“使っている姿がサマになる”のもうれしい特徴です。
「美しい肌は透明感のある肌」という意識が高まった2019年上半期。「透明感」というワードをテーマにしたアイテムの多さが目立ちました。その進化はスキンケアだけにとどまらず、メイクアップでも透明感を出せるアイテムが登場。スキンケアにせよメイクにせよ、ゴールに求めるのは内側からあふれ出る自然な透明感です。
イエローやパープルなどを使った、プレイフルなカラーメイクが注目された2019年上半期。その躍進に連動するようにして、重ね方や使い方でメイクを無限に広げてくれる優秀なブラウンアイテムが続々登場。「ヴィセ」のアイシャドウパレットや「UZU BY FLOWFUSHI」のアイライナー、「イプサ」のアイブロウなどは、ブラウンの中にニュアンスカラーを忍ばせた新しいブラウン。ブラウンの力を借りれば、カラーメイクもより取り入れやすくなるはず。
ひとつのアイテムに複数の機能を搭載した、マルチユースなコスメが台頭。美白美容液とファンデーション、両方の機能を持つ「HAKU」のファンデーション、シャドウ、チーク、シェーディングを兼ね備えた「エチュードハウス」のマルチパレット、紫外線カットしながらエイジングケアも叶う「アルビオン」のUVクリーム。複数の機能を持っているだけではなく、そのひとつ一つがきちんと優秀。テクノロジーの進化を実感させる結果になりました。
テラコッタやカッパーといった、ほんのり赤みを感じるブラウンリップが爆発的人気となった下半期。肌色や顔立ちを問わずすんなりとなじむ取り入れやすさと、どんなファッションにもマッチする万能さ、ひと塗りで即おしゃれな雰囲気をまとえるほどよいモード感が、あらゆる女性を虜に。完売続出で「幻のリップ」と呼ばれるアイテムも生まれるなど、今季のメイクトレンドを語るうえで外せないキーワードとなりました。
「印象を良くみせたい」「肌をキレイにしたい」などの美容意識の向上で、女性だけでなく男性も日常的に美容を取り入れるようになりつつあります。自分のなりたい姿や好きなものを自由に表現し、それを当たり前のこととして受け入れる。“美容は女性のためのもの”という意識が良い意味で薄れてきました。老舗ブランドが本格的なメンズコスメを展開したり、メンズ美容を扱うメディアが登場したりと、美容を取り巻く環境は着実に変化しています。
太さや細さ、形ではなく、ふわっとした毛感が感じられる眉がトレンドイン。自眉っぽさを追求するために、よりナチュラルにみえるようにつくりこむ。1本にペンシルやパウダー、ブラシまでセットされ、太眉もシャープ眉も自在に描き分けられるアイテムから、ニュアンスカラーやハイライトが入り、こなれた眉に仕上げられるパレットまで。コスメが進化し、もはや「眉メイクは難しい」は過去の話に!
パッケージが気に入りすぎて「あれもこれも欲しい!」と深い沼にはまる人(パケ沼さん)や、豊富なカラーをそろえたコスメに魅了され「全色買い占めたい! 」と深い沼にはまる人(色沼さん)がSNSに出没。「可愛すぎて使えない」「保存用に2個買い」「全コスメを並べて眺める時間が至福」という声も。使ってキレイになるのはもちろん、見て、集めて、シェアすることでも満たされる。コスメにはやっぱり夢がありました。
1日のあらゆる外的要因によるダメージを、夜のうちにリセットする「効率夜美容」。“素”の状態にアプローチするからこそ、肌も心も魅了する使い心地や香りにこだわったアイテムが登場しています。忙しいからこそ睡眠時間をムダにしたくない!朝起きて肌がキレイだとその日1日頑張れる!といった声もあり、「効率夜美容」は現代女性のパワーの源となっています。
近年の「多様性」の流れを受け、美容に自由を求める気運がより高まりました。するもしないも、とことんこだわるのも自由。メイクやスキンケアは、今の気分にあわせて楽しもう!というムードに。美に対する概念がひとそれぞれあるように、美容の手段や方法も細分化されてきています。周りの目や常識にとらわれず自分の好きを貫く人が増えたのも、大きな変化です。