誰も想像すらしなかったようなできごと続きだった2020年。そんな一年の締めくくりに、「@cosmeベストコスメアワード2020」が発表されました。
そして、キャリアやライフスタイルなど、2020年もっとも美しく輝いた方に贈られる「BEAUTY PERSON OF THE YEAR」に選ばれたのは、なんとIKKOさん! 長年、真摯に美を追求し続けてきたIKKOさんの想いから2020年のマイベストコスメ、そして受賞の感想までたっぷり語っていただきました。
ブレない美容への愛で、私たちをハッピーな気分にしてくれるIKKOさん。それは、多くの人が不安な気持ちになりがちだった2020年も変わりませんでした。
「世のなかがびっくりするほど変わって、当たり前のように過ごしていた日々がいかに素晴らしいものだったかを痛感させられた2020年でした。そんな一年の終わりにこんなうれしい賞をいただけるなんて、感激です! @cosmeさんのことはずっと前から注目しておりまして、コスメをチェックしたりと楽しく活用させていただいています」
毎日マスクで目もとくらいしか見えないし…。そんなついつい美容に手を抜きそうになるマスク生活のなか、IKKOさんから愛ある喝が!
「マスクをしているとなんだか肌がしっとりしているような気持ちになりがちだけど、じつはそれは大間違い。呼気がこもっているのを保湿できていると勘違いしているだけで、肌はまったくうるおっていないんです。しかもマスクを外した瞬間に、乾燥がさらに進んでしまうの。それにマスク内は雑菌が繁殖しやすいため、肌荒れも起きやすくなっています。
マスクが必須な日々は、永遠には続きません。しかも、いまは『人生100年』と言われる時代。マスクを外して外を歩けるようになって慌てなくても大丈夫なように、いまのうちから手厚いケアを! 自信が持てる肌で、晴れやかな気持ちで、外を歩ける日を迎えられたら素敵じゃないですか。今回、私のおすすめをいろいろとご紹介するので、参考にしていただけたらうれしいです」
美容家として、日々膨大な量のコスメに触れているIKKOさん。そんなIKKOさんの審美眼にかなったコスメを一挙ご紹介!
肌が不安定になりがちないまだからこそ使いたいスキンケアアイテムと、IKKOさんのようなゴージャスな美を纏えるメイクアイテムの両方をお届けします。
「今回ご紹介するアイテムを、すべて使う必要はありません。自分の肌の調子や好みに合わせて自由にチョイスしてみてください。選ぶ楽しさも、美容の醍醐味ですから」
お高くてもこれだけは外せない! 猛リピート中のブースター美容液
左から、ランコム ジェニフィック アドバンスト N、ドゥ・ラ・メール ザ・コンセントレート
まず紹介するのは、IKKOさんが愛してやまないふたつの美容液。
「肌の受け入れ態勢をきちんと整えなければ、その後に続くお手入れの効果も半減してしまう。その考えから、洗顔後すぐの肌に使うブースター美容液は重要です。
私が溺愛しているのは、『ランコム』の『ジェニフィック アドバンスト N』。今年のスキンケアのトレンドワードでもある“美肌菌”に着目した美容液です。肌の常在菌のバランスが崩れると、肌そのものが大きく崩れてしまう。それを未然に防いでくれる美容液は、withマスクの時代の必須アイテム!
もうひとつの溺愛アイテムは、今年のリニューアルで魅力がさらにパワーアップして、抗酸化、抗炎症を極めた『ドゥ・ラ・メール』の『ザ・コンセントレート』。紫外線やストレスなどにさらされる過酷な状況でも、肌をしっかり立て直して肌のバリア機能を高めてくれる逸品。この後のスキンケアの効きが大きく変わります」
きちんとオフして栄養をオン。それがなめらか柔肌の秘訣
年齢を感じさせないIKKOさんの美肌を支えているのは、「きちんと落としてから栄養を入れる」という日々のステップのおかげなのだそう。
「“落とす”というのはとても重要。なぜならきちんと落とせていなければ、それが肌荒れの元になったり、お手入れの効果を下げてしまうから。なので、肌に負担をかけないクレンジングでのメイクオフは、スキンケアのステップのなかでとても大切です。『サイムダン』の『プレミアム ステムパワーリフト リッチクリーム クレンジング』は、幹細胞の培養水、自然発酵ブクリョウ、発酵馬油など贅沢な美容成分をたっぷり配合していて、毛穴やメイク汚れを余さずオフしつつ、洗い上がりの肌をふっくらうるおしてくれます」
また、バームタイプの『クリニーク』『テイク ザ デイ オフ クレンジングバーム』もおすすめ。肌にのせるとバームがオイルに変化して、落ちにくいメイクもするっと落とせます。デイリーなアイメイクくらいなら、ポイントメイクアップリムーバーを使わずともこれだけでOKなのもうれしい」
また、ローションは“菌活”できるタイプに注目しているそう。
「乳酸菌のパイオニアである『ヤクルト』だからこそ誕生した乳酸菌生まれの保湿成分配合の『ラクトデュウ S.E.ローション』。肌をふっくらとうるおしてくれる感覚がとっても好きなの。顔だけじゃなく首までたっぷり、まんべんなく塗るのがIKKO流お手入れね」
美容液はその日の肌状態で選ぶ、というIKKOさん。
「最近のお気に入りは、『アスタリフト』の『アスタリフト ジェリー アクアリスタ』。優れたナノ化技術で作られたぷるぷるのジェルが、肌の奥までするりと浸透して肌の奥まで美容成分を届けてくれるの! 洗顔後すぐの肌に使うと、疲れたり乾いたりしてしぼんだ肌をぷるんと蘇らせてくれますよ。最近肌に元気がないと感じる人にはぜひ、使ってほしいですね。
夜のお手入れには『シスレー』の『スプレミヤ』を。密度の高いハリが肌に生まれるから、手放せません」
また、お手入れの総仕上げのクリームは、リッチなうるおい力があるものをチョイスするとのこと。
「『サイムダン』の『プレミアム トリプル パワーリフト クリームリッチ』は、人気の美容医療“水光注射”後のようなパンとしたハリをもたらしてくれるクリームです。また、『ランコム』の『アプソリュ リッチ クリーム』は、肌を解きほぐすようにやわらかく導く優秀クリーム。『サイムダン』と『ランコム』、どちらのクリームもキメ細やかでやわらかく、ツヤに満ちた品格ある肌に導いてくれますよ」
手軽で便利、しかも肌にやさしい優れモノ!
DUO(デュオ) ザ クレジングバーム
W洗顔不要でしかも角質ケアまでできる高機能な『DUO(デュオ)』の『ザ クレンジングバーム』もおすすめアイテム。
「肌をきちんと保湿しながら、やさしくメイクをオフできるし、そしてコスパの良さが本当に素晴らしい!」
肌を瞬時に上向きにしたいときにおすすめの2品
左から、ゲラン オーキデ アンペリアル ザ オイル、同 オーキデ アンペリアル ザ ナイトセロム
『ゲラン』のオイルもIKKOさんが猛リピートしているアイテムのひとつ。
「数あるオイルのなかで、全幅の信頼を置いているのが『ゲラン』の『オーキデ アンペリアル ザ オイル』。もう塗った瞬間に、ほかとは違うと分かります。肌がうるおいとハリにあふれる感覚がすばらしい! 同じシリーズの『オーキデ アンペリアル ザ ナイトセロム』とセット使いするのがおすすめ」
唇を理想の状態に導く至高のバーム
シスレー バーム コンフォール
「じつは荒れやすく、乾燥しやすい」というリップのケアは、『シスレー』の『バーム コンフォール』に頼る、とIKKOさん。
「もう何年も愛用している大好きなリップバーム。唇の皮がむけちゃうくらいガサガサになっても、これがあればレスキューできます。美容液顔負けの美容成分が凝縮されたバームで、ぷるんと魅惑的な唇に」
実力とコスパを両立した名品
左から、キュレル リップバーム、コラリッチ 導入美容液
コスパの良いアイテムにもくわしいIKKOさん。冬の乾燥対策にも役立つ2品をピックアップ!
「『コラリッチ』の『導入美容液』は、3,000円代で買えるのにハイブランドのコスメに引けを取らない優秀さ。さらりとしたオイルのようなテクスチャが肌にグングン入り込んでキメが整うし、疲れた肌も修復してくれます。
『キュレル』の『リップケア バーム』もプチプラながら本当に優秀! メイクを始めるタイミングでたっぷり塗っておけば、ベースメイクが完成するころにはぷるぷる。リップメイクも美しく決まるの」
ため息が出るほどの美しさで品格ある美を叶えてくれる
パッケージの美しさが群を抜いている『クリスチャン ルブタン』はIKKOさんのお気に入りブランド。
「マットな質感と絶妙なくすみカラーで立体感を引き出すリキッドシャドウ『タッパロイユ マットヌード アイカラー』は、とくにほのかなピンクを感じさせる『マリザ 455』がお気に入り。今年“私の香り”に仲間入りしたフレグランスは、ウッディノートが大人っぽい『ルビラージ オードゥパルファン』とバニラの香りがたまらない『ルビルージュ オードゥパルファン』。リップも素晴らしいの。『マットフルイド リップカラー アルメリカ 006F』はマスクメイクでも落ちにくいマットさと鮮烈な美を放つ赤で、唇の魅力を引き立ててくれます」
撮影映えする肌と目もとを作れる名品!
左から、M・A・C スタジオ フィックス コンプリート カバレッジ クッション コンパクト SPF 50、同 アート ライブラリー フレーム ボイアント
雑誌やテレビ、撮影でも活躍するのはプロから絶大な人気を誇る「M・A・C」。
「密着力が高くてくずれにくく、しかも紫外線カット効果も高い『スタジオ フィックス コンプリート カバレッジ クッション コンパクト SPF 50』は隙のないパーフェクトな美肌がかんたんに作れます。12色すべてが使いやすい多色パレット『アート ライブラリー フレーム ボイアント』は撮影の日にも大活躍! ふわっと透けるマットな発色で、さりげない陰影や色香を引き出すことができるから」
美容は裏切らない。その力を信じて2021年を輝かせましょう
今回のインタビューで、惜しみなくお気に入りコスメを教えてくれたIKKOさんから、@cosmeのユーザーさんへメッセージ!
「生きていればつらい日もあるし、思い通りにいかないこともたくさんあるけど、ていねいに慈しむようにお手入れした肌は決して裏切らないし、気持ちにもたくさんのハッピーをもたらしてくれます。そんな日々の小さなしあわせを積み重ねて内面を豊かにしていくことが、これからの時代はさらに大切になっていくと思うんです。まもなくやってくる新しい年も、@cosmeを通して美容の素晴らしさを伝えられたらいいなと思います」
IKKOさん
1962年生まれ。美容師を経てヘアメイクアップアーティストとして独立。雑誌、CM、舞台などで活躍後、美容家へと転身。膨大な美容知識とセンス、そして独自の審美眼は、日本のあらゆる世代のみならず海外でも評価されている。ゴージャスな着物やドレス姿だけでなく、時には素顔のIKKOさんも登場するお茶目なインスタグラム@love_ikkoも大人気! 主な著書は『IKKO 女の法則 ― 幸運を引き寄せるココロとオンナの磨き方』(世界文化社)、『IKKOの字語りエッセイ 道』(芸術新聞社)、『IKKO 心の格言200』(エムオン・エンタテインメント)など。12月23日には待望の最新刊、「IKKOのやみつきレシピ 料理は魔法のひと手間」(新星出版社)が発売! IKKOさん初の料理本に期待が高まる。
文/中川知春
撮影/宮崎貢司