Chapter.5圧倒的な技術力! クレンジング オイルのDNAを徹底解剖[@cosme NIPPON PROJECT]

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「クレンジング オイルを語るうえで欠かせない人」というのは、研究担当の丸山和彦さん。創設者の植村 秀の想いをカタチにしてきたひとりであり、クレンジング オイルへの想い入れも格別だと言います。

「秀先生とは4年ほど一緒に仕事をしましたが、先生の口から出てくる言葉はいつもハードルが高く、抽象的(笑)。“カラフルな色のついたオイルが欲しい”“ずっと触っていたくなるようなテクスチャー”“心地よいオイル”など。先生から“カシミヤのような肌触りのオイルをつくってほしい”と言われたときは、本当に満足していただける商品ができるだろうか、と途方に暮れましたね」。

シュウ ウエムラのクレンジング オイルの強みとは一体何か?「大切なポイントは大きく3つ。まずは、【クレンジング力】。メイクを落とす洗浄力はあって当たり前。「やさしくなじませるだけで素早く確実に落とせる。これは基本中のキホンです」。

次に、【心地よさ】。肌に触れたときの指の腹の感触が直接響かない“絶妙な厚み”がシュウ ウエムラのクレンジング オイルの心地よさなのだとか。「油の厚みを出そうとするとクレンジング力が低下してしまうことがあるので、このバランスも大事」。

最後は、【洗いあがり】。しっとり、さっぱりなど後肌の良さも今では大切な機能。「クレンジングはスキンケアの一環であり、乳化技術の見せどころ。油の中に乳化剤が入っていると、容易にメイクなどの油汚れを包み込んで肌に負担をかけずに落とすことができる。クレンジング オイルだからこそできる技術を最大限引き出し、それを強みにしていくことが私たちの使命だと思っています」。

3つのポイントの中で丸山さんを悩ませたモノ…それはテクスチャー。テクスチャーの良し悪しは商品購入の決め手となるため、絶対的に良いものにしなくてはならないという自覚はありました。「シュウ ウエムラのクレンジング オイルは10種類前後の油を組み合わせてつくっていますが、分子量(大きさ)や形状によって全く異なる素材になります。私たちは“油の厚み”と呼んでいますが、この厚みは油の種類はもちろん、他の美容成分との組み合わせでも特性が変わるため、ベストな組み合わせをつくるためには、油のひとつひとつの特長を肌で覚えていくしかありませんでした。まさに“油まみれ”の日々でした」。

2012年に発売した「アルティム8 スブリム ビューティ クレンジング オイル」は、植村 秀の“カシミヤのようななめらかなテクスチャー”のオーダーに応えた商品だという。「カシミヤのようなテクスチャーと言われたとき、正直、ピンと来なかったんです。“カシミヤっぽいってどんな感じ?”って(笑)。その感覚を自分の肌で掴むまで、何度も百貨店へ行き、カシミヤの商品を触り比べていました」(丸山さん)

クレンジング オイルのテクノロジーでは欠かすことのできない乳化技術。「肌にうるおいを残しながら落とす」という、相反した機能はどのようなプロセスになっているのでしょうか?

「油と水、それに乳化剤。この3つの成分の絶妙なバランスが後肌の良さをかなえています。最初は油の出番。メイクの汚れや酸化した皮脂などは油で浮かせておきます。水を混ぜて乳化すると油が内側、水が外側に反転し、メイクや皮脂の汚れをくるっと内側へ抱え込みます。肌の表面は水性になっているので、そのまま水で洗い流すだけ。油は水に包まれているから外に出ることなく、すっきりと洗い上がるという仕組みなのです」。

「乳化剤を入れすぎると必要な皮脂まで洗い流してしまうので、肌がつっぱったり乾燥を招くケースも。逆に少ないとオイルが肌の上に残ってしまい、それがベタつきの原因になります」。乳化剤の選定、大きさ、配合バランスなど、乳化技術の研究は今も続けているという。「たかがオイル、されどオイル。每日オイルと向き合って、ようやく楽しさがわかってきたところ。飽きることはありませんね」。

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