ゲラン / ランスタン・ド・ゲラン 口コミ

秋冬、ゲランのフレグランス本領発揮の季節になり、めっきり寒さの増したこの頃アンソレンスとシャリマーを解禁しました。
私の中ではやはりゲランは、キーンと澄み切る冷気の中でこそ纏いたい香りなので。

ランスタンはシャリマー・アンソレンスと共にパルファン5mlのセットの中に入っていたもので、この中でイマイチ苦手な感触だったのは極端に感じるこの甘さのため。

トップノートは炸裂する甘い花の蜜のような香りにノックアウトされますが
夜つけて翌朝、肌になじんで炸裂感は失せ、まろやかで、ロマンティックじゃありませんがヤクルトを連想させる甘さに変わります。
かつてYSLの何かがこんな香りだったなぁと頭をかすめます。
（そしてその香りも苦手でした。）

しかし、今回はランスタンの中にシャリマー,アンソレンスに通じるゲランの格調の高さをなぜか感じます。
ランスタンの良さが、やっと私にも理解できるようになってきたのでしょうか。
甘さと華やかさが入り混じる、これはアイリスとアンバーどちらなのか判然としませんが
母性的な肌なじみの良さの中に芯を感じさせる
ある種のゲランらしい高潔さ。

人の感覚は移り変わります。
数年来、熱中したシャネルのオープルミエールは長らく「冬の友」でしたが
今のところ、この寒い空気の中でもあの香りに浸りたい気分が出てきません。

ランスタンはそばにいたのに、今までその良さに気づかなかった友人のよう。
彼女の良さは昔から変わらず、私の方に何らかの変化があったのか。

使用した商品

• 現品
• 購入品