ゲラン / ボワ ダルメニ 口コミ

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★キャプテンD★さん
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6購入品

2019/1/7 18:04:56

ゲランの最高級ラインのラール エ ラ マティエールのなかでも、このボワ ダルメニはもっともマニアックで玄人好みの香りだと感じている。香りが分かりにくく、使うシチュエーションも難しい。現に、2018年の伊勢丹サロンドゥパルファムでも、ボワ ダルメニのみ台座がなく、一段下に飾られていた。

ボワ ダルメニは以前、帝国ホテルでカウンセリングを受けた際に薦められた香り。そのときは香り全体が捉えにくく、少しお香の香りが主張しすぎて感じたため、正直それほど惹かれなかった。
ところが、自宅に戻ってから、どこからかとても良い香りがする!と思って探してみると、このボワ ダルメニを重ねた腕から香っていた。貴重な天然素材を使っているため、肌に合わせることで香りが馴染んでいったかもしれない。

以来、このボワ ダルメニはとても良い香り、しかしながら、使うシチュエーションが思い浮かばない、そして何よりも値が張るため、手を出せずにいた。

ところが、先のサロンドゥパルファムで、20mlサイズが1万円ちょいで限定発売されており、さらに一段下の飾られていた=廃盤になるのでは!という焦りも後押しして、ついに手に入れてしまった。

ボワ ダルメニ(アルメニアの木の意)は2006年に発表された。調香師はお気に入りでもあるルラボのガイアック10をクリエーションしたアニック・メナードだ。
ゲランでは2005年頃から2008年まで、専属調香師以外の作品が多く、2008年にティエリー・ワッサーを5代目調香師として迎え入れてイデュールを発表するまでの間、このボワ ダルメニをはじめ良い意味でゲランらしくない香りが多いと感じている。

トップはスパイシー-ウッディ。まずツーンと鼻に抜けるピンクペッパーと、かなりアーシーなアイリス。その奥からインセンスの煙のようなザラッとしたウッディが、ピンクペッパーやアイリスのパウダリー感をより増している。

ミドルはウッディ-バルサミック。ピンクペッパーとは別に、かなり辛めのコリアンダーが鼻先を刺激しながら、奥からはドライ感を増したウッディの香り。さらにその奥からはウッディと交わりあったビターなベンゾインが香る。ようやくこのあたりで、このドライなウッディがガイアックウッドだと分かる。ガイアックがベンゾインの甘さをよりビターに、より深く仕上げているようにも感じる。

ベースはバルサミック-ウッディ。ベンゾインの甘み、そして酸味に、インセンスの残香が焦がし感を、さらにドライなガイアックウッドと湿ったパチョリが香り全体に奥行きを与えて、そこからアンバーグリスのようなアニマリックなムスクが香る。ムエットだとベンゾインの酸味がやや強いが、肌に乗せるとビターな甘さの方がキレイに香り立つ。最後はベンゾインの樹脂系の甘く淡い香りが延々と続く。

ムエットだと香り全体が調和して静寂な印象に感じるが、実際に肌に合わせてみると、スモーキーなベンゾインの甘さやウッディの深みや温もりがよりが引き立つ。ケミカル特有の尖った香りが一切存在しない、柔らかく、でも力強い香りが、包み込んでくれるように感じる。

拡散性も強く、下半身に1-2プッシュで充分で、6-8時間くらい持続する。

今更ながら、なぜこの香りを気に入ったか考えてみると、、、
ベンゾインの樹脂系のまろやかな甘さと、お香のような焦がした木々の香りが合わさることで、まるで肌の上でベンゾインのお香を焚いたような安らぎで包み込んでくれる点だと感じている。正直、出番の多い香りではないが、寒さや乾燥の進んだ秋冬の休日に、この香りを纏うことで穏やかに1日を過ごすことができると感じている。

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