肌にのせた瞬間、あまりにパワフルな酸味のあるターキッシュローズの香りにたじろぎました。
まるで、星が弾けるよう。
このトップに私はハウルの動く城の流れ星やハウルがカルシファーと契約したシーンを思い出します。
薔薇の閃光が燃え細ると徐々に絡みつくねっとりした甘さが上がってきます。
完熟フルーツや糖蜜のような湿度のあるもので私にとってはかなり甘くくらくらしました。
荒地の魔女みたい笑
そしてその混乱を経ると今度はトルコローズとトーンの高いサンダルウッドの香りがキラキラとまるで紙吹雪のように香り立ます。
ここは本当に美しくて楽しくなりますね？
反面、奥の方でするねっとりした甘さを邪魔に感じました。
またラストに向かうにつれ、黒棒やはちみつたっぷりのトーストを思い出す香りにかわり最後にカカオというよりココアが顔を出します。
ルタンスはラストになんともいえない淡い蜜のような香りを感じることが多くてそこが好きなのです。
それにこちらの香水はふっとした瞬間ものすごく惹かれる香りがします。
サンダルウッドもローズも苦手なのに不思議なのですが。
なので、手持ちルタンスの中で一番気になる香りでイメージはハウルの動く城です。
あまり香水に何かしらのイメージを重ねることはない私ですが、この香水は夢物語というだけあって、つい重ねてしまうのかもしれません。
体温の低い部分の方が美しく香ったので、また冬に試してみたいです。

[夢物語のサンダルウッド]
少年の魂は、いつも教室の天窓を通り抜け、夢の国を漂う。 やがて先生の厳しい声が、彼をこの世界へと引き戻す―「ルタンス！」 ノートに流麗な飾り文字で綴られた、空、花、狼、お姫様…。 白檀の香りは甘くほろ苦く、遠い日の情景のように。

[シルキーでクリーミー、官能的な香り]
白檀（サンダルウッド）、カカオ、トルコのローズ

トップノート：ターキッシュローズ
ミドルノート：トンカビーン、ローズウッド
ラストノート：オーストラリア産サンダルウッド、ココア