- クチコミ 10件
- 注目人数 人
- 購入者のクチコミで絞り込む
クチコミ
お菓子作りに使う砂糖の入っていないココアパウダーのパッケージを開けた時のようなほろ苦い香りが広がるトップ。きめ細かな粉っぽさのあるダークチョコレート。微かなアルコールの匂いが飛んでから、しばらくは純粋にチョコレートの香り。ティエリーミュグレーのエンジェルのドライダウンがそのままトップに来た感じ。
チョコレートオンリーの香りに加えて、色々なフルーツを洋酒入りのピューレにしたような香りが漂い出す。チョコレートで半分コーティングされているように自己主張は強くない。フルーツは一種類ではなく何種類も組み合わさっていて、クレジットではスイカ、グレープフルーツ、ブラックカラント、ローズとある。スイカの瓜っぽさとブラックカラントの甘酸っぱさは感知できるが、正直なところグレープフルーツの匂いはあまりよくわからない。日によっては薔薇の香りが目立つことも。全体としてはダークチョコレートで色々なフィリングを包んで上にカカオの粉をまぶしたみたい。
この香水が気にいるかどうかはこのフルーツミックスプラス薔薇が好きかどうかにかかっている。いつの間にかその香りは潮が引くように薄くなり、一番最初に嗅いだダークチョコレートとカカオパウダーの香りが蘇る。この辺りの香りはチョコレートのお酒のようでとても気に入った。
そのあとでムスク、サンダルウッド、ココナッツの香りが少しづつチョコレートに混ざり出す。強さはムスク>ココナッツ>サンダルウッドの順。ムスクにも色々あるけれど、これは濃厚で重みがあるので秋冬の夜に似合いそう。そういえばムスクって元々動物性香料だったなと妙に納得できる香り。今は合成香料に置き換わっていて本物のはずはないのだけれど。気候によっては僅かな革っぽさを感じることも。
拡散性も持続性もあまり高くないので香害になりにくいと思う。その辺が欧米人には物足りないらしく、文句を言う人が多いが、日本ではかえって好都合。四季折々の繊細な香りを大切にする高級日本食店や寿司屋でなければ意外と食事の邪魔にならない。
マットマツシマのデザインする眼鏡や服のようにスタイリッシュな香り。仕立てのいいシンプルなデザインの服に最高に似合う。彼のデザインするものは全て身につける人の魅力を最高に引き出す。マットショコラもつける人を確実にお洒落上級者に見せてくれる。甘くないグルマンなので男性にも勧めたい。ティエリーミュグレーのA*Menやディオール オム あたりが好きな人は是非。付け方が難しい訳でも、TPOの判断が難しい訳でもないので、巷に溢れるチョコレート香水に飽きた人にもいい。
チョコレートは色々工夫しがいのある食材だ。欧米では色々な食材と組み合わせた変わり種グルメチョコレートが15年ほど前から流行しだした。スパイス、ハープ類ではシナモン、カルダモン、カレー粉、ワサビ粉、唐辛子、胡椒、ラベンダー等。中にフィリングとして入れるのはバナナ、ラズベリー、ブルーベリー、マンゴ、クランベリー、ナッツ類、枸杞の実、生姜の砂糖漬、オレンジピール、バター等。試す勇気はないが、何とベーコンも。奇をてらったものは自然淘汰され、最近は人気ある組み合わせが定着した感がある。
変わり種グルメチョコレートブームが一段落した後はカカオ成分の多さを謳った超ダーク板チョコが流行った。カカオにはポリフェノールがたくさん含まれていて抗酸化作用があり健康にいいと宣伝されもてはやされた。50%, 70%, 80%などパーセンテージでカカオ成分が大きく表示され、ダークチョコレートが好きな私は一通り試した。マットショコラは美味しく食べられる極限までカカオ成分を増やしたダークチョコレートの香りがする。
私も何年か色々試したが結局シンプルなダークチョコレートを日常的に、色々入ったグルメチョコレートを特別な時に買うスタイルに落ち着いた。バレンタインデーがもうすぐやってくる。何か面白いものがあるかもしれないから、たまにはデパートのチョコレート売場を覗いてみようか。マットショコラをお供に。
トップノート: ブラックカラント、グレープフルーツ、スイカ、ローズ
ミドルノート: ダークチョコレート、カカオ
ラストノート: サンダルウッド、ココナッツ、ムスク
- 使用した商品
- サンプル・テスター
- 購入品
マサキマツシマについて
メーカー関係者の皆様へ
より多くの方に商品やブランドの魅力を伝えるために、情報掲載を希望されるメーカー様はぜひこちらをご覧ください。詳細はこちら