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クチコミ
香りをひとことで表すと、菊とダリアの緑の香り。
お花屋さんに入った時の。花の香りと茎の青い香りの集合体の匂いが、美しい調子で、インセンスの香りとともに構成し直された、和のニュアンスも感じる美しい香りです。
クセの強いグラッドシエルシリーズの中でも、比較的使いやすい香りですね。
春先、野の花が顔を出し始めた頃。今にも雨が降り出しそうな厚い雲に覆われた灰色の空。
そんな光景が思い浮かびます。とても懐かしい、思い出の中の一光景のような香りです。
とても美しい印象で、個人的にはルタンスの香水群の中でも、かなりロマンチックな良い出来の香水と感じていたのですが、こちらでのレビューの評判がよろしくなく、少し意外でした。
以下は海外のサイトから、この香水の中に入っているだろうと予測された香りです。
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菊、ダリア、スミレ、ユリ、シャクヤク、カモミール、干し草、お香、森、グリーンノート、アースノート
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トップからミドルまでは基本的に香り方はそこまで変わりません。
菊やダリアの、いかにもではないフローラル系の香りと、雨上がりの原っぱの中のような、土とグリーンの香りが、じっくり香り続けます。
こういうグリーンフローラル系の香りはあまり香りが立たない傾向があるんですが、この香りは肌に乗せるとびっくりするくらい香り立ち続けます。ムエットで嗅いだ時の印象よりもずっと華やかです。
そして3-4時間ほど経つと、インセンス的な甘さと、スウェードのような香りが、ささやかに立ってきます。
そしてラストはフローラルとお香の甘めの香りで、肌の上でじんわりと香り立ち続ける仕様になっています。
こういう香りってあまり長持ちしない傾向があるんですが、意外なことに結構長く香ってくれます。
媚びたフローラル香ではないため、ユニセックスで使えるタイプの香りです。
以下はセルジュ・ルタンスの商品サイトでの、ルタンスの詩的な香水イメージ
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[深き淵より]
インセンスと菊。聖歌隊の子供たちと司祭とでこみあう場所へと行列する人々。いたずらっぽい目配せを、もうここにいない誰かに。わたしが生きている限り、わたしの死もまた生きている。
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生と死をイメージした香りだそうで、やはりフランスでは菊は葬儀用の花だそうです。
菊で飾られた墓地、雨濡れた芝生、曇り空、漂うお香。そんな情景を、香りで描いた香水なのでしょう。
Exclusive bottlesのシリーズに入っていた時は、液色が濃い紫で、深い思索の中で生まれた香りなのだろうなと、強く妄想させてくれる香水でした。
そろそろ暖かい季節がやってきます。
フェミニテデュボアや、セルジュノワール、沙棗を使ってきましたが、暖かい季節には、ちょっと重めの香りばかりなので、もう少し軽い、ロマンチックな香水を探していました。
私自身の気分的にもこの香りはしっくり来ましたし、素直にいい香りだと思えるものでしたので、星7つとさせていただきました。
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