ディオール / ジャドール トゥッシュ ドゥ パルファン 口コミ

いい香り。好きです。秋冬の夜に似合う濃厚なオリエンタル香。円やかでありながら香りのエッジは明確でキレがある。良質の香料を使用していると思います。
高揚と鎮静両面の作用がありますね。以前クチコミしたジャドールロー同様、心の奥深くの層までアプローチしてくる、陶然とする(ことのできる)レベルの本格香です。

ただし…、、、これ、本当です、サムサラに似てる(驚)(゜゜)。(なおサムサラは以前はとても苦手でしたがなぜか180度転換して今は好きな香り。)
2015年10月の発表時に最初嗅いだ時、『クラシカルで物凄くいい香り、でもゲランの何かに似てるなぁ…』とは思いましたが、その時はサムサラとは全く思わず、なんだっけ？？「リウ」かな〜などと思ってました(笑。リウは東京でしか嗅げないので再確認できず)
サムサラは現品所持してませんが、サムサラはムスクが強く、サンダルウッドももっと強いかな。比べると私はジャドールトゥッシュドゥパルファンの方が親しみやすさを感じて好きです。つくづく、外資香水はまずは断然ディオール派＾＾の私です。

ま、それはともかく、その2015年発売時点で、一嗅ぎで物凄いツボの香りで「もうこれ絶対買う」と決めてました。ただその時は病後で色々とっちらかってて、バーバリーコスメ再上陸なんかも重なって出費が重なり、先延ばしにしたまま2年経ち今に至ったのですが。(ものすごくどうでもいいですね。すみません)

構成のメインはジャスミン、ローズ、サンダルウッド。(もちろん他にも様々含まれてますよ)
オリジナリティに若干欠けるのは残念ですが、良い香料で骨太に造ってあるのはジャドールロー同様です。レトロ感はローより更に遡ってます。
ディオールはローや本品などの深遠さを感じさせる本格香をいまの時代にも新作として発売してくるところに大変好ましさを感じます。香水文化を衰退させない気概を今後も見せてくれる事を期待したいです。

ボトルの機構がまた大変素晴らしいです。スプレータイプではなく、フタを廻すと吸い上げられてくる液がフタの下部の管状アプリケーターに少量溜まるようになっており、それを肌に付けます。
スプレー、フラコンの双方の弱点を解消した進化形ボトルですね。フタの下部が内部の液に直接浸らない仕様の為、変質が防がれ衛生的です。もう、他のフレグランスも全部この方式にしてほしい位。


しかしジャドールシリーズとの重ね付け用として発売されたとはいえ、派生商品濫造自体が以前からも書いてますようにフレグランスの「夢」を壊すものだと思いますし、ジャドールトゥッシュドゥパルファンという名称は、この香り独自のキャラクターを表す事を放棄している名称ですよね…。「トゥッシュドゥパルファン」は機能を表す文言ですし、もはや単なる識別記号同然、ジャドールロー以上に。ほんとその辺りは残念。
なお本品は重ね付けしなくても、これ単体で充分完成されたフレグランスです。
手持ちのローと重ねると、ローのせっかくの「アンジェリークっぽさ」は失われてしまいます(すみません。もし宜しければジャドールローのクチコミをご参照下さい)。
…ふと気づいたけど本品もロー同様に一般的賦香率名称が付いてないですね。

ディオールのBAさん曰く、ジャドールシリーズだけでなく総てのディオールフレグランスに重ねられますとの事でした。
ディオリシモにももちろん大丈夫ですよ〜(＾▽＾)と仰ってました→実行した結果：中々良かったです。昼の香りと夜の香りの混合で、いっけん物凄いミスマッチ(゜゜)みたいですが、ディオリシモはエキゾチックフラワーも少なくとも2種(ジャスミン、イランイラン)入ってるからかもしれないけど難なく調和します。ローとの重ね付けよりこちらの方が良かった位。

なお、アルコールベースではなくオイルベースの本品ですが、
ごく少量でもミドル以降の香りの強度と拡散は強いです。持続も極めて長い。
「今どき香」ではない上相当のインテンスフレグランスですので、使うシーンには注意を要します。
塗布量をコントロールしやすい仕様なのであまり心配は要らないかもしれないですけどね。

ともあれ、ローと本品の平均星数の高さは全くもって頷けます。90年代初頭迄の宝石のような香水群を殆ど知らない世代にも良さがすぐさま判る香りではないでしょうか。同世代は勿論、若年層の方が高評価をつけているのを見ると本当に嬉しいです。

使用した商品

• 現品
• 購入品