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クチコミ
200mlボトルを購入。調香師はジャック・ポルジュ氏。
香調はグリーンフローラル。
先に結論を申し上げますと、
今は亡きシャネルの為に「休息の為の香り」としてトリビュートされた特別な香り
という認識で間違いないのではないかなと思います。
「深呼吸」という意味合いのベルレスピロ。
事故死した恋人、ボーイ・カペル氏への傷心を癒やす為に建てられた
別荘の名前とのこと。
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【以前のクチコミ 2020/5/15記】
爽やかな5月の気候にぴったりな商品。
新緑、モスグリーンの葉、白い花々が見事に表現されている。
全体的にシャープで甘みは淡く、上質な穏やかさ、清々しさを感じる。
澄んだ青空、雲。雫が光る湿った草。新緑の香り。白い花々。
例えば犬を繋いで散歩に出かける本革のリード。それとも革のバッグの香り。
爽やかな風。ゆっくりと時間が流れているような感覚。のどかな田園風景を想像する。
とても幸せな時間。
牧歌的な田舎の庭園に囲まれた別荘で
そよ風に吹かれながら昼寝をすることを「贅沢」と感じられる人にこそ
価値を感じられるものだと思う。それが逆に都会的でマスキュリンな印象を受ける。
クラシカルなシプレ系の上品な香りがお好きな方や、
N゜19やクリスタルの上位互換品を探している方には向いていると思う。
ネガティヴな書き方をするのであれば、
「そよかぜを纏ってどうするの?」と言われればそれもそうですね、としか言ようがない。
この香りがあまり評価されない理由は、他人にアピールする気配が全くないからかもしれない。
意味があるか分からないものに価値を感じる事こそ、豊かで贅沢なことだと私自身は思うが
客観的に見てそうではない人のほうが圧倒的に多いだろう。
一応女性向けの商品ですが、
これが似合う女性は年齢問わず自尊心と自立精神が強い人かも。
男性が付けてもそこまで違和感はないと思います。
そしてベルレスピロに並べるなら”BOY”も良いなと思う。
個人的には香りを理解する為にもう少し時間が欲しい。
香水は季節によって感じ方が全く違うので最低1年は付き合わないと分からない。
更に言うならフランスで作られた香りはフランスで嗅がなければ理解できないのだろう。
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Basenotesによるコンポジットは以下の通り
Top Notes
Citrus, Grass, Crushed leaves, Galbanum, Rosemary, Thyme
柑橘、草、砕いた葉、ガルバナム、ローズマリー、タイム
Heart Notes
Daffodil, Honeysuckle, Rose, Hyacinth
水仙、スイカズラ、ローズ、ヒヤシンス
Base notes
Leather, Vetiver
革、ベチバー
概ね納得
本物のハゴロモジャスミンを感じる時や微かに梔を感じる時もある
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2016年に殆どの商品がEDT→EDPに再構成されたレゼクスクルジフシリーズですが、
嗅げば嗅ぐほど若年層顧客をぶった切って熟年層顧客向けに再構成されたように感じます。
EDTはもっと香りに取っつきやすく、大衆受けを目指している分かりやすいものが多かった。
EDPは全体的に香りのトーンが押さえられ、シックな仕上がりになっているものが多い。
これこそが同じ香りでも再構成によって好みが分かれた原因なのではないかと思います。
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【追記2021/05/13】
購入から1年以上この香りと付き合って感じたこと。
・梅雨の夜 →「こんなにこの季節に似合わない香りってある?」と。
初夏に感じられた長閑さが微塵もなく、何故か無個性でつまらない印象を受けた。
・夏 →想像していたよりも全然不快ではなかった。
これはこれで悪くないけれど、元々夏はシトラス系ばかり使うため出番がなかった。
・秋冬 →まるで寒い中、半袖を着ているような違和感。出番がなかった。
結論としては、ベルレスピロを心地よく楽しむには
春から初夏の晴れた休日の、午前中から午後にかけてがベスト。
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