ナルシソ ロドリゲス パルファム / フォーハー フルール ムスク オードパルファム 口コミ

公式のお言葉をまとめると、

「フルールムスクは完全なる官能によって女性らしさを表現。ピンクフローラルと、ウッディなアンバー、パチュリ、そしてムスクが織り上げるタイムレスなエレガンスとラグジュアリー。気品を忘れず自主性を持った女性にインスパイアされた、この上なく現代女性を反映した香り。」

だそう。

コンセプトからしても名前からしても、フローラルでムスクな香りだと思うのですが、フローラルよりはフルーティに感じられます。甘く熟した果物のなんともいえないジューシーな芳香。もしこれがローズであるなら、生花のローズでなく甘いジャムやキャンディのローズに近いです。ちょっとおいしそうだなと思ってしまうほど。

折り重なるムスクは柔らかで透明。オーガンジー生地のよう。ウッディさもパチュリもみずみずしいほどに淡く、私の肌ではミドルを中ほどまですぎてもトップのフルーティさが優勢です。12月の今は、３〜４時間待っても大きな変化を見せません。香りもち良し。片手首にワンプッシュ、手首合わせて移して腰にポンポンくらいで足り、よく香ります。

薄れてきてなんとなくムスクの比率が上がったかな？と思う頃になっても、やっぱり引っ張っているのはおいしそうな甘さ。こういうドリンクかお菓子か果物を口にしたことが絶対にあるような気がするのに思い出せない…。スミレのキャンディの後味にちょっと似ているかもしれない…。フレッシュなライチっぽいかもしれない…。いや、ぶどう果汁がミックスされたライチジュースかもしれない…。とぐるぐる考え続けています。

ムスクは私の肌だと一度も”強く”なりはしないのですが、最後に残ったのはムスクでした。たいていの場合パチュリに転ぶ体質（肌質？）なのですが、パチュリは最後まで控えめ。一貫してどこか澄んでいるというか、濁りがない香り。ムスクのふわっと霞がかったようなところもなく。

官能的と公式は仰るものの、ナルシソロドリゲスのオリジナルの for her と比べても大人っぽい妖艶な官能さはなく、むしろ今年出たピュアムスクの方がよほど官能的に私には感じられます。官能的な一面があるとしても、とてもキュートでヘルシーなもの。理想の彼女感ある香り。よく笑い、大きく口を開けてバーガーにかぶりつくような、天真爛漫な可愛らしい人。損得勘定なしで「愛してるよ」って素直にに言えてしまうような。

甘くて可愛らしい系の香水は手持ちにもいくつかあるのですが、どれも一癖あってここまで表裏のない感じがないです。駆け引き楽しんじゃうタイプの香りが多い（たぶんパチュリのせい）。

似合う似合わないでなくて、ともかく「自分っぽくない」香りだなあと思うんです。でもその一方で、自分の中にもこういう一面は少なからずあるような気もするというか、そういうところに気づかせられる香りです。ちょっと斜に構えてどちらかといわなくても性格の悪い私ですが、心の奥底ではこんなポジティブでハッピーな可愛いさに憧れているところがなきにしもあらずなんですよね。

それでいいじゃない、可愛い面見せたっていいじゃない、と言ってくれるような香り。ほだされるままに買ってしまいました。後悔は今のところないですが、暖かくなったら香りもまた違って感じるんだろうな。可愛い子ぶってたのに化けの皮がはがれたわね！と思う日がくるかもしれない。待ち遠しいです。

ボトルのピンクがまぶしい。王道ピンクというか、大正義ピンク。もうひれ伏すしかない色み。好き。


調香師はディオールのジャドール生みの親で知られ最近はキリアンの香水を多く担当しているカリス・ベッカーと、ヴァレンチノのドンナなどを手掛け一昨年パートナーのオリヴィエ・ガリアーディと共に新しいブランド Ella K を立ち上げたソニア・コンスタン。コンスタン女史はナルシソロドリゲスではピュアムスクも担当しています。

正直、ピュアムスクの方が好きな香りです。何度も嗅ぎ比べてたまたま気分がフルールムスクだったときに選びましたが、この世に香水がフルールムスクとピュアムスクの２つしかなかったとして、一年365日のうち250日くらいはピュアムスクを選ぶんだろうなというくらい。なのでピュアムスクもいずれタイミングが巡ってきたら買うと思います＾＾；

使用した商品

• 現品
• 購入品