シャネル / ブルー ドゥ シャネル パルファム (ヴァポリザター) 口コミ

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★キャプテンD★さん
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5購入品

2018/7/8 23:21:36

2018年6月1日は個人的に楽しみにしていた。
ついにシャネルからメンズフレグランス初のパルファムが誕生する。
勿論、発売まで我慢できずに、事前にチェックしに行き、このブルー ドゥ シャネル パルファムには悪い意味で驚かされた。

まず価格。パルファムで50ml11,200円。嘘でしょ?だってレディースは7.5mlで15,000円ですよ。本当にパルファムなのだろうか。
そして香り。パルファムと思えないくらい、淡い香り。その場でオードゥトワレットやオードゥパルファムと嗅ぎ比べても、むしろ弱く感じるくらい。本当に本当にパルファムなのだろうか。

その後何度か店頭に足を運び、同じ確認を繰り返し、逡巡した結果、何の確証も得られるまま、まあ取りあえず買ってみようと購入に至ったのは、もう6月も終わる梅雨明け直前のこと。
正直、手に入れるまでここまで紆余曲折を経たフレグランスは初めてかもしれない。

ブルードゥシャネルは、シャネルのメンズフレグランスではもっとも新しいラインで、2010年にオードゥトワレットが、2015年にオードゥパルファムが発売されている。クラシカルなフゼアとは一線を画す、現代的で都会的な香りはシャネルでも人気がある。

さて、今回登場したパルファムの香りは、
トップはスパイシー。マグネット式のキャップを外し、ワンプッシュ。とてもみずみずしく爽やかなベルガモットが香った後、トワレのようなジンシャーやブラックペッパーの強いトニック的な香りが鼻を突くも、この香りが拡散することなく、ピリッとした余韻のみ残す、かなり静かな幕開け。

ミドルはアロマティック-ウッディ。最初、このピリッとした香りは、ジンシャーやナツメグのようにも感じられたが、それほど暑苦しい印象ではない。おそらく、ピリッとした酸味や苦味はレモンゼストの香りだと思われる。そこから、ラベンダーとゼラニウムのアロマティックフゼアが香る。トワレと比較すると、フレッシュな切れ味は相当抑えられている。逆に、仄かにパイナップルのような酸味のあるフルーティな甘さや、ミントグリーンのみずみずしくまろやかなアロマティック感が強い。そこから暗めなウッディを経て、乾いたセダーウッドが力強く香る。実際に肌に乗せると、このレモンゼストが効いたアロマティックウッディな香りが、たっぷり4〜5時間も続く。トワレだとかなり香りがヘタっている時間帯だ。

ベースはウッディ-アンバー。パルファムはここからまだ変化する。ピリッとしたアロマティックやフルーティグリーンの残香に、トンカビーンを加えたまろやかで柔らかいサンダルウッド。とても良い香りだ。このニューカレドニア産のサンダルウッドは、今回のメインマテリアルだと思われる。最後は、サンダルウッドの暗いウッディに、薄っすらとアンブロクサンやムスク、アンバーやラブダナムの甘さが香る。持続時間は10時間以上で、たっぷり1日は持つ。

パルファムだけあり、トワレのように拡散せずに、スパイシーの効いたアロマティックウッディの香りがじっくり香る。ミドルのグリーンの効いたアロマティックは清潔で、ベースのウッディは静かで落ち着きがある。
それにしても、本当に拡散しない。内股に乗せると、香りが鼻まで届かないレベルで、ウエスト周りに1〜2プッシュがちょうど良いと感じている。それくらい淡い香りなため、店頭でぼやけて映ったのではと感じている。

トワレのフレッシュ感、EDPの上品な色気とはまた違う、落ち着きのあるアロマティックウッディの香り。おそらくこのパルファムがもっとも使いやすいのかもしれない。
メンズのウッディ系、なかでもパチョリやウード系の香りは大好きけれども、ゴリっとした力強さや、ラグジュアリー感が強いため、使い方や使うシーンに苦慮することも事実。
そう考えると、このブルードゥシャネルのパルファムは、香りだけ見れば、とても良い出来だと思う。ただし、シャネルのフレグランスらしいかという色眼鏡を掛けなければ。シャネル初のメンズパルファムがこんな優等生でいいのかと。

今のところ、2014年に4代目専属調香師となったオリヴィエ・ポルジュの評価はイマイチだ。ガブリエルにせよ、新ラインのレ ゾー ドゥ シャネルにせよ、素材の良さを活かしたとても嗜好の良い香りだと思う。そして、その優等生な感じがシャネルらしくないとも感じてしまう。
調香師が変わったのだから、もちろん創り出す香りが変わるのも当然であるが、嗜好性や好き嫌いの次元を凌駕するようなキャラクターがないと傑作は生まれないと思う。メゾン系ではなく、フレグランスを世に広め、素材を大切にし、時代を築き上げてきたシャネルにこそ傑作をのぞむのは私だけだろうか。

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