Maison Margiela Fragrances（メゾン マルジェラ フレグランス） / レプリカ オードトワレ セーリング デイ 口コミ

理想のマリン系を探す旅の３本目。

他の香水のレビューで散々書きましたが、大好きだけれどあまりにも本物の海っぽすぎるヒーリー「セルマラン」がよりマイルドに、もうちょっと香水らしく纏いやすくなったような香りを探しています。

３本目のトライにして早くもちょっぴり心が折れてきて（飽き性）、なんだかもうセルマランと何か軽めの香りをレイヤリングすればいいような気がしてきた頃に「これでダメだったらもう諦めよう（早い）」という気持ちで買ってみたのがこちらセイリングデイです。ビーチウォークと迷いましたが、ココナツ系とのことでコパトーンなんかのサンタンローションの香りでもって遠回しに海を匂わせてる系統だなと判断しこちらにしました。

ラベルによると、2001年のパロス島（ギリシャ）をイメージした香りとのこと。青色１号と紫色401号が配合された、すっきりひんやりしたブルーがきれい。10ml のトラベルサイズを購入しましたが、大きいボトルの方が厚みがあるのでより色が濃くてきれいです。

スプレーすると、（前提として海風潮風っぽさを欲している私にとっては）いやな予感の始まり方をします。香りの濃い海外の柔軟剤っぽいような。結構なアルデヒド感。セイリングデイ、お前もか。お前もハズレか。と思ったその瞬間から、なんというか、香りがずんと沈み始めて。

松の葉を折ったときにぱっと香るようなアロマティックなグリーンさと、ウッディな深みがどこからともなくやってきて、本当に、「ずん」って。ほんのりとですが、トムフォードの「コスタアジューラ」を彷彿とさせます。あちらより甘みがあって海藻感薄いですが、青々したウッディと海藻が重なっている感じは近いものがあるかなあと。

これからどうなるんだろう……と思っていたら、石鹸ぽく傾きはじめてしまいました。清潔感あって、そこそこ使いやすく（ウッディ感と薄い海藻感が消えはしないので万人に受けるタイプではなさそう）やっぱりだめだこりゃと諦め始めた頃から徐々にうっっっすら塩っぽさと、ザ・アクアティックの瓜感が。塩もみキュウリ、待ってたよ…！

狂喜乱舞しかけましたが、いかんせん塩もみキュウリ感が薄いまま主張をせず。逆に言えば瓜っぽすぎないマリン/アクアティック系を求める方には合うと思います。そのまま、ふや〜っと柔らかくなって終わり。

というわけでこちらも私の理想を叶える香りではありませんでしたが、持っていて損はないなと思いました。わかりやすくマリン系で、甘すぎないのでいいです。日によってはちょっぴりもたっとした甘さが出てしまうのは残念かな。塩もみキュウリ感がもっと早めから出て強ければ…。惜しい。

公式によると、

「海に飛び込む夏の日。あたたかな風が帆を満たし、ボートを次なる冒険へと導く。セイリングデイは、紅藻、ソルティなアンバーグリス、そしてコリアンダーのアロマティックでピュアなノートが加わったユニークなアクアティックアコードによる海探検への招待状。この爽やかなオードトワレで、無限の深海へと旅に出、海の清々しさを感じて」

だそうで、香りの構成は

Top：アクアティックアコード、アルデヒド、ジュニパーピュアジャングルエッセンス
Middle：コリアンダー、アイリス、ローズスーパーエッセンス
Base：アンバーグリス、アンブロキシド、レッドシーウィードピュアジャングルエッセンス

となっています。仰々しい名前のものはいずれもマン（ヴェ・マン・フィス）社の香料だそう。マン社いうことで、調べたらマルジェラで「アンダーザレモンツリー」や今年の新作「バブルバス」などを手掛けているマン社所属の調香師ヴィオレーヌ・コラスの作のようでした。

ちょっぴり突飛なファッションを発信しているマルジェラの割に、なかなか素直な香りなんだなという印象を受けました。ブランド側がどこまで関わっているのかはわかりませんけども…。

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