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クチコミ
ムーンリットカモミールコロン(月明かりのカモミール)。この詩的でミステリアスな月光を連想させるオーデコロンは、2022年7月にリリースされるやいなや、各地で売り切れが続出した。ジョー・マローン会心の一撃。価格は100mlボトルで税込19030円。
◎どんなときにおすすめ?使いたくなる?
・夜。月の光が煌々とあたりを青白く照らす夜。
・一人静かに月明かりに酔いたい夜、ここではないどこかへ行きたくなる夜、同じ月を見ている誰かに会いたくなる夜。
◎この香水のよさを3つあげるとしたら?
・なんといっても銀の満月を思わせる玉キャップを冠したナイトブルーの美しいボトル。個人的には今年度のベスト香水ボトルデザイン賞を授与したい。「月」に魅せられし者のルナティックな性癖を激しく刺激してやまないデザイン。
・わりに珍しいカモミールを主役にした香り。しかもグッチのメモワール・デュヌ・オドゥールのようにカモミールの花の香りをフィーチャーした作品でなく、イングリッシュカモミールのかなりスパイシーな葉の香りをメインにすえたグリーン感の強い点。これはかなり「好き」「苦手」が分かれると思う。そこをあえて出してきた点にブランドの「あくなき挑戦」を感じる。
・夕方から夜にかけて咲く花、ヨルガオ。別名ムーンフラワー。そのほんのり粉っぽい瓜系の甘い香りをカモミールの葉の苦味と取り合わせ、涼やかでしかも冴えた香りを引き出している点。それがなぜか夜空で冷たく銀色に光る月の光の風情と絶妙にマッチしているように感じられる。特に秋のフルムーンには似合うように思う。
▲逆に自分的に「ここはちょっと」と感じる点
・強いて言えば「価格」と量と賦効率のバランス。JMなのでオーデコロン展開はわかるけれど、やはり2時間程度でさらりと消えてしまう淡さはここでも変わらず。そのため100mlボトルでリリースしているけれど、あちらもこちらも値上げ続きの昨今、うーん2万円かー、シャリマーの新型亜種はEDPだし、そちらにしようかなと少し躊躇したりしなかったり。そして何気に100mlバシャバシャ使いたい香りか?という点もややある。
○背景 (ブランド シリーズ)
JMのコロンといえば、一世を風靡したコンバイニング(コロンの重ね付け)の発祥。そのため、1つ1つのコロンは香料の数も抑えてシンプルに仕上げれらている。これまでは「でか玉キャップ&シリンダーボトル」は限定品扱いで使用されていたが、今回は同時発売のラベンダー&ムーンフラワーと合わせた「ナイトコレクション」として通常販売。ラベンダーの方はコロンがなく、サラウンドディフューザーとキャンドルで展開し、使用シーンの住み分けを図っている。どちらもヨルガオの甘い香りが共通しており、ピローミストは2つとも香りがそろっている。ナイトブルーで統一されたこれらのシリーズは全てそろえて全部同時に香らせたくなって危険。
○展開
ムーンリットカモミールを肌にのせると、はじめに感じられるのは、ひんやりした夜の空気を思わせるアロマティックなカモミールの葉の香りだ。ミントのような清涼感はキクの葉の香りにも似て、涼やかでかぐわしい。同時に、ヨルガオの甘くやや粉っぽい香りも感じられる。フローラルというより、小麦粉っぽい自然な甘さ。もともとヨルガオはサツマイモ科のつる植物なので、やや青臭い瓜系やでんぷん系の甘さなのだろう。さらにカモミールの葉の清涼感の奥には、マリン系っぽいベースも感じられる。このカモミールのクールなグリーン、ムーンフラワーの粉感、マリン系ベースのミックス香が、少し肌寒い秋の夜の気配を表しているようで面白い。
このミックスが大きく変化せず2時間くらい続いて消える。香り立ちはコロンそのもので淡く穏やか。ときにキクの葉やヨモギの葉っぽさが強く出るように感じることもあるが、全体的に静謐でクールなグリーン香になっている。ラストのムスク系はややウッディに傾いてドライダウン。どこからか虫の声が重奏で聞こえてきそうな月明かりの夜を思わせるナルコティック&メランコリックな香りだ。
雲の間から月が顔をのぞかせると、薄墨を流したような雲の稜線が巨大な銀色のクジラのように光りはじめた。やがて月が丸い顔を全てあらわにすると、家々の屋根もビルの壁も、ぼうっと青白く浮かび上がった。庭でかすかに夜風に揺れていたムーンフラワーが、その白い花弁を月明かりで青く染めた。世界は、月光が届いた深海のようにブルーのベールに包まれた。
ムーンリット。今夜は月明かり。
あたりには月の匂いが満ちあふれた。それはさやかに、ひそやかに、心の海も青い蒼いネオン色に染めた。
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