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ロリータ レンピカ / ファーストフレグランス オードパルファム 口コミ

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doggyhonzawaさん

doggyhonzawa さん
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どう見ても「毒リンゴ」。紫で、白斑つきのアイビーリーフが絡みついていて、おまけに軸が、リコリス(甘草)の木。変だろ。変。

でも女性はこのボトルを見て、わりと多くの人が、「かわいい」と評する。どこが、と思う。ただ、知ってる。女性の「かわいい」は、男には永遠に理解できない範疇にあることを。若かりし頃、女性から「かわいいコだよ!」と紹介されるコは、たいてい男性から見たらコメントしづらい感じになる場合が多かった。そう、女性の「かわいい」には少しだけ毒も含まれている。

「毒リンゴ」から連想されるのは、白雪姫。ディズニーの脚色から離れて、もともとのグリム童話をひもとけば、白雪姫に毒リンゴを食べさせたのは、継母(実母とする説も)であり、白雪姫を何度も殺害しようとするかなり陰惨で残酷なストーリー。

まさにドンピシャ。

漆黒の闇が支配する森の奥、ツタや地衣類がからみつく小屋の中で、毒草や木の根、甘い香りの草を煮詰めて作ったどろりとした液体。それは誰にも気付かれてはいけない、暴かれてはいけない禁断の秘密。娘の美しさをねたみ、憎しみ、殺害しようとする暗く根深い感情。

トップ。アイリスルートの、暗く内省的なくぐもった香りが前面に出る。苦みを感じるグリーンと土の中間のような低い香り。そんな中、スッとした青臭さを一瞬感じるが、それをアイビーリーフだなとは思わない。大体合成っぽいし。

そしてすぐに変化。いわゆるグルマン系と評された、濃く甘く苦みのあるカラメリゼのような、こってりとした甘さがアイリスの暗さをオブラートしてくる。そうだな。小さな女の子がわたあめをほおばって、それが唾液とまじって茶色くなって、それがベタベタ口の周りについているような感じの甘さとふくよかさが押し寄せてくる。

これが心をわしづかみにする。グラグラと何だか揺さぶってくる。とろけるほど甘く、けれど、奥になまめかしく暗い、あらがいがたい危険な苦みが感じられるから。

やがてミドル。ツンとしたアイリスの暗さが、柔らかな甘苦さに変わってくる。甘く苦いのに、トップのわたあめ&アイリスのそれとは明らかに異なるテイストが出てくる。同系列だけれど、丸みをおびて、少しパウダリーな軽さが出てくる。暗いパウダリーはバイオレットだろう。そして甘さはこれまた暗くこくのあるチェリー系の甘さ。チェリーコークや杏仁豆腐のあの独特のテイストのようでもある。そしてほんのりとした印象に変わってきた苦さ&スパイシーさは、ベチバーとリコリス。同じ苦さとしても、アイリスは冷たく突き放してくるような香りのように感じるが、ベチバー&リコリスは、深くまったりとしていて、温かみさえ感じるから印象の変化は歴然だ。

さすが、アニック・メナルド。何という無茶な配合。そして、この組み合わせできっちりと緊張感ある1本の線を引いてくるこの恐ろしいバランス感覚。香りについて素人な俺だが、ちょっと考えただけでもこの取り合わせがいかに無茶で難しい配合かくらいはわかる。

アニスシード、リコリスとくれば、ハリボー社などから出てる、真っ黒いうずまき状の変なお菓子、リコリス菓子が思い出される。カーボンブラックで色づけされたその元祖グミキャンディーは、ヨーロッパやアメリカでは子どもの大好きなお菓子として超有名だが、何しろ味がすごい。ゴムタイヤを食べているようだと評する人が多く、なかなか日本人の口には合わない。

そう、ロリータレンピカは、ヨーロッパの子どものおやつ、リコリス菓子をメインにすえている香りなのだ。そして、その独特の、甘く苦くゴムみたいなテイストを軸に、似ている系列の植物の根の香りを数珠つなぎにしている。ウッディじゃない。「植物の根っこオリエンタル」だ。なんて難しい挑戦。ただでさえ扱いの難しいアイリス、ベチバーをリコリスでつないで、さらに、甘く暗いバイオレットやチェリーをカラメルの焦がした感じで補い、ラストはふんわりと明るく仕上がるように合成ムスクやヴァニラを配置している。すごいバランスどりだと思う。

WARNING!危険だ、近づくな。わかっていても、どうしても心がもっていかれることが人生にはある。あの女だけはやめとけ。あの男は危ないから近づかない方がいいよ。そう言われれば言われるほど、心は傾斜して、相手に向かって転がり落ちていくかのように。ロリータ・レンピカには、そんな毒がある。

自分が自身が嫌いなとき、許せないとき、たぶん君は他人をも受けいれていないだろう。そんなとき、そっとつけてみるといい。暗く毒があるけれど、なぜかあの頃の郷愁を感じるから。そっと手をつないでくれていた、誰かのぬくもりを思い出せるかも知れないから。

それは、たぶん母が与えてくれていた憎悪と愛情。

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