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クチコミ
薬草、セロリ、正露丸などとの日本の口コミ。アメリカの口コミではピクルスが加わる。ハンバーガーに挟まってる緑色のアレね。医者のオフィスとの声も。もはや香水を評する言葉ではない。なかなか個性的で刺激的。でもつけてみたいのは突然花の香りが出現するという口コミに惹かれて。
今日は休日。誰にも会わなくていい。容赦なくつけるぞ。ラルチザンのゾンカを。
プシュ。
あれ?フルーティフローラル?何故か私がつけると初めから花。
鼻を近づけて嗅いでいるというよりは風向きが変わって流れてきたような柔らかな芍薬の香り。フルーティさはライチか。新鮮なライチが手に入る場所に住んでいるので本物のライチとは匂いが異なるのがわかる。元々ライチから精油は採れないので調合するしかないが、なかなか魅力的なライチ風アコード。その奥からカルダモンの優しく上品なスパイシーさが覗く。
そして間髪を入れず石垣、石畳、石像などを思わせる香りがぷーん。これを嗅いでみたかったのよ。石から精油が採れるわけでも石の香りというものが存在するわけでもないのに石だと錯覚させるノート。なんて見事な石っぷり。花崗岩、玄武岩、完全に無機物。はっきり嗅ぎ取れるのはベチバーとスパイス。このスパイシーさはイヴ・サンローランのオピウムに通ずる。オピウムには漢方薬感はあってもセロリ感はないが、こちらは見事に両方兼ね揃えている。
お待ちしていました。期待どうりとても立派に育ったセロリの香り。でもあまりキツく感じないし石の香りの方がグッと強い。アメリカで発売されている血迷ったフレーバーソーダの中のひとつ、セロリソーダが好きなせいもあるのかもしれない。ちなみにキューリソーダ、ラベンダーソーダなんかもあった。日本人が変わった味のポテチで喜ぶようなものかな。
やがてアイリスのパウダリーさが石が醸し出す鉱物を思わせる香りに被さってくる。クレジットにはないがアルデハイドが入っているようで石鹸らしさを感じる。アメリカの口コミサイトではこの香りをセロリ石鹸と呼ぶ人も。
だんだんブータンの寺院の周りを歩いている気分になってきた。岩を切り立って作った舗装されていない道を崖の上にある寺院までトボトボ歩く。ひっそりとした木陰、冷たい石像、古い木造建築物、時折り聞こえる鐘の音と祈りの声。時折りお茶とお香の香りも漂ってくる。ゾンカは瞑想やヨガに合いそう。実際ヨガの時につけたら集中力が半端なかった。周りの雑踏が全部消えて自分の心の中の深みに潜水していく感じ。
お香で煙ったグレーに近い世界が色味のある世界に突然変わる。静寂の世界にパッと花が咲いた。芍薬の香りだ。花が咲くという口コミは本当だった。薄く何重にも重なった花びらの質感が感じられる。それを追いかけるライチの瑞々しい香り。とはいえ薄灰色の霞がかかった芍薬とライチだ。今私の肌の上で無機物と有機物の香りが熱いせめぎ合いを繰り広げております。口コミ書いてくれた方、ありがとう。
ラストは自然の中で一人佇んでいるかのような静けさ。パウダリーなアイリスがパピルスを従えて安らかに香り続ける。パピルスの匂いは嗅いだことがないがゾンカのラストの藁と稲と紙を合わせたような香りがパピルスかと勝手に想像。持続時間は体温低めで爬虫類か?というほど脈が遅く汗をほとんどかかない私で12時間。拡散性は意外に高いので要注意。
ゾンカがこんなに綺麗に香るなんて私は特殊体質かも。「お婆さんを100人集めたような」とか「寺の匂い」などと評されるゲランのサムサラがイランイランとピナコラーダが合わさった派手でトロピカルでハッピーな香りにしかならない。ミステリアスなオリエンタル成分と落ち着いたウッディは出現の前に消滅。他のお香のようと評される香水をつけてもお香感ゼロ。お香が好きなだけに残念。
ゾンカは私がつけるとまさかのフルーティフローラル→石→お香とお茶→フローラル→パウダリーという展開をする。香水は肌に乗せてみるまでわからないというのは本当だと実感。
そういえば「私は貝になりたい」という小説と映画があったな。私はゾンカをつけて石になりたい。そして綺麗な花になりたい。
トップ: カルダモン、芍薬、ライチ
ミドル: スパイス、ベチバー、お香、シダー、お茶
ラスト: アイリス、パピルス、レザー
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ラルチザン パフュームについて
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