ゲラン / ランスタン・ド・ゲラン 口コミ

頂き物です。最近香水が増えてきたので、印象の強いフレグランスだけをピックアップして少しずつ感想を残していきます。

言わずと知れたゲランの名香の一つ。ぶっちゃけますと、基本的にゲランの香水はオリエンタルでクラシカルなものが多く苦手なのですが、これは比較的好印象でした。衰退していくゲランが返り咲くきっかけになった香水だという認識があります。天然のマグノリアを初めて香水に取入れた作品だったのですね。

一見カジュアル向きと思えるシンプルな見た目からは想像できないような大胆な香りなので、使う場所や季節によっては付けている本人すら酔いそうです。

とても甘く官能的な香りです。

ハイファッションを手がけるフォトグラファーたちの妖艶でミステリアスなモノクロームのアーティスティックヌードを連想します。

悪く言えば、真っ裸の状態で気怠そうにビロードのベッドに横たわる高級娼婦。わたしの勝手なイメージでは真っ先にブリジットバルドーとジェーンフォンダが浮かんできました。


初めてトップのマンダリンを嗅いだ瞬間これはいけるわ！と思ったのですが、私のような高体温では当然の事ながらシトラス感は長続きしません。あっという間に甘ったるいクリーミーさが主張してきます。一見グルマン調？と思うようなスウィーツのような甘さがドライダウン寸前まで続きます。

今でこそ、型破りで個性的なメゾン系の香水が溢れていて珍しいものではなくなってきたけれど、出始めの頃はさぞかし斬新な香りだったことでしょう。


うそみたいな本当の話ですが、これを付けて電車に乗っていたら早速のようにチカンに合いました。スタイルはデニムにありふれたシャツ。（わたしは滅多にチカンに遭遇することはないボーイッシュなタイプ）これがマグノリアとイランイランの効果か？と別の意味で関心してしまうほどでしたが、わたしのように使う場所とタイミングを間違えると大変危険な香りなので要注意。（笑）

こちらは空気の乾燥した冬の季節にこそ綺麗な香り方をしそうです。
そろそろ良い年齢なので、また冬になったらトライしてみたいとは思いますが、

うーん、わたしにとっては、まだまだ難度が高く香り負けしそうです。

補足です、見た目の液体の劣化が早く１年もしないうちに茶褐色に変色していました。
匂いには変化はなさそうですが、わたしの嗅覚は当てにならないので実際は匂いにも多少の劣化があるのかもしれません。画像を参考に。

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