セルジュ・ルタンス / A la nuit(夜に) 口コミ

使い始めですので、★は今後、変更するかも
しれませんが、レビューを残します。
ジャスミンそのもの、という謳い文句のこちらはスルーできず
ファーストルタンスはこちらにしました。

白い花、は確かに感じるのです。
ただ、それがジャスミンの小さな可憐な様相ではなく、
私にイメージできるのが、なぜかたっぷり生い茂った
逞しさのあるジャスミン。
媚びたところがまるでない、というのが初めての印象でした。

逞しさのある、とはいいながらも、矛盾しているようですが
あまりに格好の良いシンプルを極めた香りで、
ルタンスにかかるとここまでスタイリッシュになるのか、
と驚きのあった香りでした。
女性らしい、という丸みのある香りとは一線を画す香り。
アルマーニの黒いスーツを自分らしく纏えるような
色々なものをそぎ落とした女性なら、逆に妖艶かもしれません。
ですが、人を選ぶ、というか難しさのある香り、、。

正直、香り自体がシンプルなのにあまりに個性的で、
簡単に人を寄せ付けないような仕上がりです。
こんなに難しいな、と思う香水はあまりないので困惑します。
大人の女性用、であることは確かな気がしますが。
もしくは男性にもつけられるくらいの、シャープな香りです。

青くたっぷりしたジャスミンの、かなり濃厚な香りが
しばらく身体中を包むように香り、
そのままトーンを緩やかに落としながら、クールさが
若干とれて甘さが少しずつ顔を覗かせてきますが、
あくまでも初めから香りが大きく変化することはありません。
同じ人間が、真顔な状態からほんのり笑った、というくらいの
変化に思えました。
ラストはそれでも、軽やかな香りになりましたが。

嫌いな香りではありません。
ただ、精神状態や服装を含めて纏うのが難しいだけです。

シンプルな入り口の奥に暗い秘めた何か、
見てはいけないようなものが隠されているような
そんな柔らかな恐ろしさまで感じるような、香りに思えます。

こどもの笑い顔のような、暖かな陽だまりのような、
そんなものの正反対の位置にあるような香り。
奥深い、魔女のような魅力のある女性に似合いそうです。

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