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エジプトの国花は、睡蓮だそうだ。このトワレのアコードの中心にも、そこを意識したことがよく感じられる。フルーツや木々の香りが立ちこめる水辺の透明感。やや青臭い印象のトップではあるけれど、ミドルからの落ち着いた柔らかでみずみずしい感覚は、とても好感がもてる。何だろう、甘くないパウダリー感。つんとした酸味のないシトラス感。とても不思議だ。けれど、いつまでも自分でくんくんかいでいたくなる、不思議な奥行きを感じる香水だと思う。好きだ。
かの少年王ツタンカーメンは、妻となった王妃に睡蓮をプレゼントしたそうだ。睡蓮は、古代エジプトでは、太陽の花と呼ばれ、愛された。朝、太陽が昇るとともに花を咲かせ、夕暮れに花を閉じる。そして翌朝、また花を咲かせるところから、サンフラワーとも呼ばれた。古代エジプトでは、太陽は神。水は生命そのもの。だから、水の上に咲く睡蓮は、太陽であり、生命そのものであり、そして・・・、「再生」の象徴。
死者の再生を信じてミイラやピラミッドなどの文化を構築し、現代科学でも解明できない高度な文明を築いたエジプトは、まさにナイルの賜物。調香師ジャン・クロード・エレナも、この壮大なバックボーンを知りつつ、香りという記号に変えるには、相当な苦労があったことだろうと推察する。
エルメスの宣伝文句、「いのちのフレグランス」って、ここまで知って聞くと、何だかうなずけちゃうな。
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