クリード / ベチバー オードパルファム 口コミ

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doggyhonzawaさん
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4購入品

2018/6/30 11:08:49

梅雨明けのニュースが流れ、青い夏空が広がり始める頃には、もう体内の暑熱馴化(しょねつじゅんか)は始まっている。暑熱馴化とは徐々に体を暑さに順応させていくこと。具体的には発汗を促す運動をしたり、エアコンの設定温度をやや高めに設定したりして、新陳代謝の促進と発汗機能を向上させていくことを指す。そうすると汗はかいてもサラリとしていて塩分を無駄に消失せず、暑さに負けない夏対応ボディになっていく。熱中症の予防にも効果的だ。

クリードのオリジナル・ベチバーは、そんな暑熱馴化の時期に使いたい、爽やかでスッキリした香りがするオードパルファムだ。

クリードと言えば、まず「値段が高い」というイメージがある。このオリジナル・ベチバーも、30mlで実売価格1.8万円前後だ。もちろん250年以上かけて守り続けてきた歴史や伝統、加えて王室御用達という冠もついているのだからお値段もそれなりというのは分かる。ただ6代目調香師オリヴィエ・クリードが天然香料の抽出を自ら行い、時間と手間をかけて生産しているスタイルであるが故に、コストがかかっているというのが実情のようだ。特に超貴重なアンバーグリスを彼自身が抽出しているという点は刮目に値する。

同じ英国フレグランスのペンハリガンよりもワイルドで、メンズラインが充実しているクリードは、ボトルデザインもカッコよく、男性にプレゼントするにはもってこいのブランドでもある。持っていても、使っていても、ワンランク上の上質感を味わうことができる点で貴重な、ニッチメゾンの先駆けとも言える。

そんなクリードのオリジナル・ベチバー。こちらは2004年に七代目調香師アーウィン・クリードによってリリースされたユニセックスなオードパルファムだ。緑のグラデーションボトルが涼しげなオリジナル・ベチバー。では、どんな香りかというと。

トップ。爽やかなベルガモットの香り。コクのあるアールグレイを思わせる香りに、ややマンダリンのオレンジ風味が重なる。とてもスッキリしたシトラス系で気分が軽くなるオープニング。初夏の涼しげな風が葉を揺らし、キラキラと木漏れ日がまぶしい風景を思わせる明るいトップだ。

ほどなくベルガモットとマンダリンは消失し、ややグリーンな青みのある香りが感じられるようになってくる。そして温かみのあるスパイス系の香り。これは、ジンジャーやペッパーなどのようだ。体温の高いところにつけると、トップのシトラスが抜けてもジンジャーと酸味が効いていて、まだシトラスが続いているような印象。それに対して、体温が低めのところにつけると青草のような香りがほのかに続いていく感じ。これが、アーウィンが示した新解釈のベチバーの提案、ベチバーリーフの香りだろうか?

通常ベチバーと言えは、根から抽出した土臭くスパイシーな香りがする香料を指す。色に例えるならこげ茶色の香り。そこでクリードはあえて根からではなく、ベチバーの細い葉から香料を抽出してベチバーリーフの香りをフィーチャーしたのだろう。色に例えるなら確かにグリーン系。

ミドルはそんな少し温かみのあるジンジャーとわずかにグリーンな香り、そしてスッキリした酸味がどこまでも続き、とても軽やかでさっぱりしている。このサワー感が何の香料のものかは定かではないが、わりにずっと変化せずに何時間も続くので、人工香料で引っ張っている部分かも知れない。真夏の太陽のまばゆさ、風に揺れる草原を思わせるミドル。

ラストは、酸味とわずかな塩気を含んだ風が去っていくような印象。クリードご自慢の天然アンバーグリスも入っているのだろうか?アンブロキサンっぽい潮風のような香りがわずかに感じられる。終息まで6〜8時間、つけたところで柔らかく香りが続いてドライダウン。

してみると「どこがベチバー?」と意外性を感じる香り。たえずシトラスとグリーンの風が吹いているような香調だ。ラストにわずかな土っぽさはあるものの、これなら女性も気軽につけやすいと思う。わざわざオリジナル・ベチバーと銘打ったのは、このベチバーの葉の青さと清々しさを前面に出したかったからだろう。まさに夏草を思わせるボトルイメージそのもの。

梅雨が明けると日本は本格的に高温多湿の夏を迎える。体は来たるべき夏に向けて馴化の準備を始めているが、この時期、実は心の暑熱馴化こそが大事だ。「夏をのりきるぞ!」「夏をめいっぱい楽しむぞ!」そう前向きにとらえることで、心の体力が夏の身体をけん引していく。

どこまでも広がる夏空。入道雲がもくもくと湧きあがり、緑の葉が風にさやさや鳴る。木々の葉や草の青い匂いが、水分とともに蒸散されてゆく。

クリードのベチバーは、そんな夏草と青空の匂いを心に運んでくれる爽快なシトラスグリーンの風だ。

  • 夏草の野にたわむれ by doggyhonzawaさん
  • オリジナル・ベチバー by doggyhonzawaさん
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