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2010/9/25

話題のファストファッション店でコスメも販売

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話題のファストファッション店でコスメも販売

「ファストファッション」と呼ばれる業態の化粧品市場参入の動きが活発化する気配にある。
「ファストファッション」とは、最新の流行を採り入れながら、低価格に抑えた衣料品を短いサイクルで、世界的に大量生産・販売するファッション業態のことである。「ファストフード」になぞらえて「ファストファッション」という言葉が生まれたのは00年代半ば、日本では09年に流行語大賞のトップ10に選ばれた。
代表企業は「ユニクロ」である。現在では海外6カ国の店舗を含めて、約800店舗を展開し、売上高は約5400億円に達している。それでも年間2割の成長を遂げている。
世界最大の「ファストファッション」企業は、スウェーデンの「H&M」である。世界35カ国に約2000の店舗を展開しているが、近年はデザイナーブランドの商品を加え、また米GAPのドイツ店舗網を一括買収して中価格帯にも手を伸ばすなど、純粋の「ファストファッション」業態ではなくなってきているが、主力は低価格帯衣料品であり、依然として「ファストファッション」の雄とされている。日本では08年9月、東京銀座に1号店を出店、現在まで東京原宿、新宿、渋谷、大阪戎橋、横浜ランドマークタワー、ららぽーと新三郷、ららぽーと横浜、イオンモール武蔵村山などに9店舗を出店している。09年の世界売上高は円換算で1兆4250億円、前年比15%の成長を見せた。
この他ではスペインの「ZARA」、米国の「フォーエバー21」「アバクロンビー&フィッチ」、英国の「トップショップ」、ベルギーの「C&A」などがある。これらの多くはすでに日本市場進出を果たしている。特にスペインの「ZARA」は97年と進出は早く、現在は東京を中心に約50店舗を構えているほどだ。
「フォーエバー21」は09年4月に1号店の原宿店を開設したが、今年4月には銀座松坂屋店内にグッチの後継テナントとして旗艦店を開店。「トップショップ」は男性用をトップマンで展開、女性用のトップショップと合わせて店舗はトップショップ/トップマンとして開設している。これまではラフォーレ原宿店、横浜コレットマーレみなとみらい店、札幌のステラプレイス店の3店だったが、9月16日に旗艦店として新宿にミラザ新宿店をオープンする。

消費不振、特に衣料品消費の低調が続くなかで、「ユニクロ」の実績が示すように「ファストファッション」に対する消費者の人気は高い。特に若者の間には完全に人気が定着している。さらに「ファストファッション」を支持する年代層は増大の一途にある。
この事実と、ファッションと化粧品の密なる関係を考えれば、「ファストファッション」企業が化粧品に参入するのは当然であり、これが化粧品市場に与える影響を軽視できないことになる。
すでに「H&M」や「ZARA」はフレグランスやメイクアップ化粧品を販売しているが、さほど話題にはならなかった。主力事業ではないため商品アイテムには限りがあり規模も小さかったためだ。 「ファストファッション」の化粧品参入が話題になったのは最近のことである。「フォーエバー21」や「トップショップ」が化粧品市場に参入してきたからだ。低コストで海外生産した自社商品を輸入販売する。円高も手伝って価格は先発の「H&M」「ZARA」同様に低価格帯に設定した。「フォーエバー21」「トップショップ」ともに、口紅、ファンデーション、アイシャドウなどメイクアップ商品を発売した。
今後品揃えを一段と充実させ、衣料品と化粧のマッチング提案で相乗効果を狙っていく考えだ。先発の「H&M」「ZARA」も化粧品拡大に動く気配にある。化粧品市場で低価格帯の競争が激化することは避けられない。今年4月、資生堂とユニクロがUVカット関連のファッションと化粧品でコラボレーションを行い注目された。こうしたアイデアが化粧品企業にとって重要になったと言えそうだ。【提供元 国際商業出版】

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